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ありがとうごめんね

この間アップしたSSをまた!?とか思われるかと思います。
が、よく見るとタイトルが違うんですよ?(めんどくさいのでカテゴリは同じですが)

わー!なんてセンスの無いタイトル!!と自分でもビックリですw
とある方のコメントで「フェイト視点も読んでみたい」なんて言われてつい、ほんとについうっかりと書いてしまいました。
ってことで「ごめんねありがとう」のフェイト視点です。
私、わりとフェイト視点から話を妄想するので(でもあえてなのは視点で書くw)サクッと書きあがってしまって昨日アップしようと思ってたんですけど、睡魔に負けました。てへ。

なのは視点よりも更に私の中じゃ18禁じゃないんですけど…ペアなんで18禁にしておきます。てことでご注意を。



TOMさーん、調子に乗っちゃいましたよぅ!








久しぶりに会えたのに、どうしてこんな風になるのか。
なかなか連絡も取れない忙しい任務を片付けて、やっといつでも触れることの出来る距離でなのはと話すことが出来たのに。
どうして私はこんな言い方しかできないんだろう……。



きっかけは本当に些細なことだった。
なのはは明るく笑ってて、ちゃんとご飯も食べていたし、いつもどおりにヴィヴィオを寝かせていた。
私が久しぶりに帰ってきたということを除けば、本当に普段どおりだったのに。
ふとした表情とか、何気ない目線に何となく違和感を感じて……。
どうしたの?って、ただ聞いただけだった。
仕事で何かあったなら愚痴を聞いてあげようって、それでなのはがすっきりしてくれたら良かった。
心の底から笑うなのはを見たかったから。
そうしたら……他のことなんて全部忘れて私だけのことを考えてくれるって思っただけなのに。
私だけをを見つめてもらって、愛しい時間を過ごしたかったんだ。
なのに、お互いに仕事の話になると譲れないところがあって、思いがけず言い合いになってしまった。


どうしてこうなるんだろう。
ただ何のわだかまりもなくなのはを抱き締めたかっただけなのに……。


「そんなのわかってる!」

ついになのはが声を荒げて反論してきて、私もつい熱くなってしまう。
でも、私のセリフは最後まで言わせてもらえず、なのはに遮られてしまった。

「なんではわたしのセリフだよっ!
 なんで久しぶりに会ったのに……こんな言い合いしなきゃならないのっ?」

熱くなっていた気持ちが一気に冷める。
なのはも同じことを考えてくれていた……私だって早くこんな言い合いはやめてしまいたい。
そもそも私がきっかけだったのだから、謝ってこの場を終わりにしてしまおう。

「あ……ごめ――」
「謝って欲しいわけじゃなくて!」

なのに、なのはは謝らせてもくれない。
どうしたらいいのか、わからない。
つい、謝らせてもくれないのかとそのまま疑問をぶつけてしまった。
「だから謝って欲しいわけじゃないんだってば」

これは私の悪いクセだ。
クセなんて言ってしまうのは良くないとわかっているけど。
今までにも何度もなのはに言われてきた……でもこういうときはいつも『ごめん』が口をついて出てしまう。

「じゃあどうして欲しいの?」

ああ、これも良くないのはわかってるのに……早くいつもどおりに戻りたくて言ってしまう。
なのはは、私がどうしたいかを聞いているのに。
でも上手く伝えられない自分に少しだけ苛立ってしまい、存外に暗い声が出てしまった。

「どうして欲しいのかなんてわかんないよ、自分で考えてよ」
「考えたけどわからないから聞いてるんだけど」

本当に駄目だね私は……ただなのはを抱き締めたいだけなのに。
ベッドに腰掛けて俯くなのはが何も言ってくれないから、何も言わなくてもわかってあげなきゃと思っているのに言葉じゃ上手く伝えられない。

「なのは、何か言ってくれないとわからないよ」
「何か言わないとわかってくれないの!?」

思ったとおりなのはは私からの言動を期待している。
期待に応えられない自分にため息が漏れてしまう。

「なのは、もうやめようか……こっち見て? 嫌な気持ちにさせてご――」
「謝らないでってば! いっつもすぐ謝るフェイトちゃんなんて嫌いだよ……」

また、謝らせてもらえなかった。
そしてついに、嫌いなんて言われて……。
嫌いと言われたからって本当に嫌われていると思うほど私達の関係は浅くない。
むしろそんなセリフを言わせてしまった自分を情けなく思う。
そして……こんなときにばかだなとは思うけど、嫌いなんていう言葉を口にして後悔しているなのはを見ていたら、たまらなく愛しい気持ちが溢れてきた。
でも、何て言おう?
――だけど私は好きだよ
――嫌いだなんて言わないで
何を言ってもこのなのはを思う気持ちは伝えられない気がした。

言葉で伝えられないなら……

私が動いた一瞬のベッドの軋みに、なのはが顔を上げる。

大丈夫、私はどこにも行かないよ――

なのはを押し倒して、抱き締める。
もう言い合いは嫌だよ、ただなのはを抱き締めたいんだ。

私の行動を不穏に感じたのか、身体をよじられて背中を向けられてしまった。
キスはさせて貰えなかったけど、なのはが腕の中にいるのは変わらない。

なのは……ごめん。
口に出して言ったらまた怒らせてしまうから、心の中でなのはに謝る。
キミが隣にいるのに触れられないなんてもう我慢出来ないんだ。
言い合いしていたというのに不謹慎な自分の身体がちょっと情けないけど……。
なのはの声を聞いて、匂いをかいで、抱き締めて、それだけで欲情してしまう自分を止められない。
続きをしたら私が既に濡れているのがバレてしまって軽蔑されるかも……でもそれもいいかもしれない。
それで、なのはを愛しいと思うこの気持ちが伝わるなら。

後ろから抱き締めながらなのはのパジャマの裾に左手を滑らせ、下着を着けていない柔らかい乳房を直接包み込む。
「ちょっと! やだよフェイトちゃん、えっちでごまかすなんて!」
こんな無理やりシようとしてるんだから、怒るのも無理は無いよね……。
でも、ごまかそうとしているわけでは無いよ、ただ全身でキミへの思いを伝えたいだけなんだ。
自分勝手な理由に少々呆れるところはあったけど……お願い、なのは、受け入れて。

「ごまかそうとしてるわけじゃないんだけどな……」
そう耳元で囁いたら、なのはの抵抗が一瞬緩んだから。
その隙を逃さずに右手をショーツの中に滑り込ませた。
私にしか許されない、なのはの奥に早く触れたかった。

「あ……」

少しずつ慣らさなければと思っていたそこが、すでに蜜で溢れかえっていることに気付いて思わず声を洩らしてしまう。

「やだっ! やだやだ! やめて離してっ」

なのはが更に身をよじる。
私からは顔は見えないけど……髪の隙間から見える耳はこれ以上無いくらいに真っ赤だった。
恥ずかしがるなのはには悪いと思ったけど、私は凄く嬉しかった。

愛撫もしていない、甘い囁きも無い、キスすらしていない、それどころかケンカと言っていいくらいの言い合いをしていたのに。

――なのはも私を求めていてくれたって、思ってもいいのかな

これ以上は無いと思っていたなのはに対する愛しさは、あっさりとその上をいってしまう。

「なのは、こっち向いて」
「やだ」
もがいて離れようとするなのはを、さらに抱き締める。
離したりなんかしない。
「私の顔見て」
「やだあ」
きっと真っ赤になっているなのはの顔を、見たかった。
「なのは」
「やだ、嫌い」
「うん」
「ばか……っ」
「うん」

なのはが紡ぐ言葉は私を拒否する言葉だけど、本当はそうじゃないことが伝わってくる。
さっきまではただ愛しい気持ちを伝えたかっただけなのに……。
自分の興奮を抑えることが出来ない。

「ごめんなのは、もう無理」

耳と同じくらい赤くなっている首筋に吸い付き、舌を這わせる。
左手でなのはの柔らかい胸を揉みながら、右手の指をさっきよりも奥へ伸ばす。

「や、いきなりそんなに深くしないで……っ」
「うん、ごめん」

既に濡れそぼったそこは私の指をたやすく受け入れてくれる。
なのはの感じるところを少しずつ……なんて、いつもみたくしてあげられない。
だってなのはもそんなこと望んでないから。
私の指を締め付けるそこが、身をよじりながら嬌声を上げる喉の震えが、もっと、って私を求めてくれてる。

私の指がたてる粘膜の音。
なのはがその音と共鳴するように甘い声をあげる。
後ろから抱えるようにして指を揺らす少し辛い動作も、今は私の気持ちを高ぶらせるだけ。
首を反らせてわずかに見えた、感じている上気した顔が私の芯をさらに熱くさせる。

「なのは、綺麗だよ、ずっとこうしたかった」

なのはの首筋に顔を埋めながら、愛しさが溢れて思わず口に出してしまった。
会えない間もずっと、こうしてなのはを抱き締めたかったんだ。

「フェイトちゃん、わたしも……」
掠れる声でなのはが応えてくれる。

――ずっとこうして欲しかったんだよ

なのはの囁きは昇りつめる快感の声にかき消されて
しがみつかれる腕の痛みに
私を思ってくれるなのはの気持ちを
強く感じた……。



余韻でわずかに震える身体を抱き寄せ、汗で貼りついた髪を梳いてあげる。

少しだけ首をすくめて気持ちよさそうにしてくれるけど……。
ごまかすように抱いてしまったと、なのはは今も思っているんだろうか?
一瞬よぎったその考えは、愛しそうに体を摺り寄せてきてくれる動作が否定してくれた。

「なのは、ごめんね……?」
謝ることを拒否され続けていたのに、あえてまたその言葉を口にする。
さっきみたいに、他に何を言っていいかわからなくて口をつくごめんねとは違うから。
なのはも、きっとそれをわかってくれると信じて伝えたら……私の手をぎゅっと掴んでくれた。

よかった……伝わっていた。
じゃあもう、ごめんねは必要ないね、今伝えなきゃならないのは……。
「ありがとう」
心を込めて。

顔は見えないけど、なのはが微笑んでくれたのがわかるから……ちょっと欲張りなこと言ってもいいよね?

「ねえなのは……ちゃんと服脱いでもう1回いいかな……? もっとなのはを直接感じたいな、なんて」

本当は1回と言わず何度でもしたいんだけど……さすがにそれを言うのは自重した。
なのはが一瞬の間を置いて言ってくれる。


「いいよ、でもわたしがして欲しいようにしてくれる?」


そのセリフに私の胸は高鳴る。
今みたいに性急な行為じゃ満足出来なかったんだろうか?
大胆なお願いをされたらどうしよう、なんて人が聞いたら呆れそうなことを考えてしまった。
もちろん断る理由なんて微塵も無い。
なのはは行為に対してあまり要求してくることは無いから、そんななのはが求めてくれることは何でも応えてあげたいと思う。

「なのはがして欲しいこと、全部してあげる。どうして欲しいの?」
むしろいろいろしたいのは私の方かもなんて考えながら、再び身体が熱くなるのを抑えつつなのはの耳を甘噛みする。

身体を反転させて私と向き合ってくれたなのはの両手が、私の首に回される。
お互いの瞳を見つめ合うのが久しぶりのような気がした。

少し顔を赤くしたなのはを見て可愛いな、と思う。
でも、なのはの発した一言に今度は私が顔を赤くすることになってしまった。

「前。抱き合ってするの……」

心臓を射抜かれるというのはこういうことを言うんだろうか。
可愛らしいお強請りをするなのはに、私の胸は高鳴るどころか爆発しそうだった。
行為に対する要求だと思っていた自分が恥ずかしいのもあったけど……なのはが可愛すぎてどうにかなりそうだった。

「ぅあ……あ、うん……」
「……どうしたの? いや?」

いやなことなんてあるわけがない!
私の愛しいキミ。
今夜は、ずっと綺麗ななのはを見つめながら甘い時間を過ごそう。

軽くキスを落とすと、なのはがとても嬉しそうにため息をついた。
ゆっくりとなのはの服を脱がしながら、なのはが腕の中にいる幸せを噛み締める。


なのはが素直に私に伝えてくれる言葉に泣きそうに嬉しくなる。



私もちゃんと伝えよう……





「なのは、私も大好きだよ」





Fin









―*―*―*―*―*―*―*―*―*―
なんかフェイトの考え方がいろいろ暗いような気がするけど気にしなーい。
そしてやっぱり「あら♪」は書けませんでしたw
いや、実はこれじゃ暗いかなーと思って全編書き直しでギャグっぽく
「なのはを思う気持ちは言葉じゃなくても、身体でも伝えられるよね!」とかそんな感じで「あら♪」を書いてみたんですけど、フェイトが「口では嫌がっても身体は……」みたいな変態になってしまったのでボツ!!ww
例えギャグっぽくても愛が感じられない気がしたのでだめだこりゃ、みたいな。
全部書いてから気付くなよって感じですけどww
【web拍手】   

by sknow | 2009-07-14 23:01 | SS:ごめんねありがとう(短編)

『マッピー』用ボーダー

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