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なんか突然

てきとーに書いてあったSSを晒してみます。
これ本当はすごいいろいろ裏設定があるんですけど…ていうか書いたほんの一部分だけなんですけど。
ただの蛇足になりそうなので思いきって書きたいところ以外は消してやりました!w
あ、いやデータは残ってますけどね。

てことで短いです。

何この設定?みたいな訳わからない感じだと思います。
いろいろと普段の私が書くものと雰囲気が違うかもです。
あと、改行多いです。

まーちょっと変わったものが書きたかっただけという。









荷物をリビングに置き、シャワーを浴びたフェイトはなのはの眠る寝室へと静かに入り、ベッドで眠るなのはを横目で確認してからクローゼットへと制服をかける。
ふと、後ろで人の動く気配がした。
フェイトが振り向こうとすると静止され、小さく声をかけられる。

「フェイト、ちゃん……おかえりなさい」
「ただいま。起こしちゃった……?」

なのはは後ろからフェイトの腰に手を回し抱き寄せる。
金の髪の隙間に顔を埋め大きく息を吸い込むと、洗い立てのリンスの香りがした。

「どうしたの? 甘えたさんだね?」

そう問うフェイトに、なのはは何も答えない。

「ごめんね起こしちゃって。もう遅いから寝よう?」

そう優しく呟くが、相変わらず何も言わないなのはの腕にフェイトは自身の手を重ねる。
背中から伝わる熱と腕の温かさにフェイトは小さく息を吐き出す。
それは先ほど家の前で吐いたため息とは違い、安心感から漏れ出す吐息。

フェイトがゆっくりと振り向き、なのはを抱き締める。
今度は正面からフェイトの首筋に顔を埋めたなのはは、再び大きく息を吸い込んだ。
さっきと同じリンスの香りと……フェイト自身の甘い香りに酔いしれる。
フェイトがなのはの肩に手を当て2人の間に小さな空間が生まれる。

フェイトの香りと肌の温もりを奪われたなのはは、少しだけ寂しそうな顔をした。

「でも、くっ付いてたら……キスが出来ないよ?」

なのはの寂しげな表情を理解したフェイトがそう呟き、優しく触れるだけのキスをする。
切なそうに細められるなのはの瞳に映る紅。
紅の中に映る蒼。

「1か月会えなかったから寂しくなっちゃった?」

そう問うフェイトに、なのはは相変わらず何も答えず瞳を潤ませてわずかに首を横に振る。
フェイトはまた小さく息をついて再度、もう寝ようとなのはをベッドへと促す。

「フェ……ィトちゃん……そろそろ、辛い、でしょ?」

途切れ途切れに、ともすれば聞き取れないほどの小さな声でなのはが言う。
フェイトはわずかに目を見開き、だが動揺を悟られないようにそれを否定する。

「まだ、大丈夫」
「うそ……いいんだよ遠慮しないで……? 欲しい……でしょ?」

なのはの目は未だ潤んだまま、心配そうにフェイトを見つめている。
その瞳の奥に宿る情欲を必死に隠そうとしながら……。

「なのは明日も早いでしょ? 今日はもう寝よう?」
「いやだよ……フェイトちゃん、辛いのわかってるよ……」

そう言ってなのはがフェイトの右手を取り、自分の胸元に持っていく。
ビクリと反応するフェイトに構わずその手に自分の手を重ね、またフェイトを見つめる。
未だ熱を隠した瞳で。

「欲しいのは……なのはでしょ?」

フェイトは嘘をついた。
欲しているのはフェイトなのに。
1ヶ月という航行は、フェイトの身体を蝕むには充分な時間だった。
本当は欲している……なのはの内にあるその光を。

「ちがっ……そんなこと無いよ!」

顔を赤くして否定するなのはに、フェイトは少しだけ微笑む。

「違わないよね……?」
「ほんとに、違うよ……フェイトちゃんが大丈夫なら、あの、ごめ――」

なのはのセリフは最後まで発せられることは無く、フェイトに唇を塞がれたことで遮られた。

「なのはは……いけない子だね」

なのはの胸元に当てられたままだったフェイトの手が金色に輝く。

「あぁっ……」

互いに触れ合う場所から感じる鼓動。
なのはの内から溢れ出る、わずかに桜色に光る熱い何か。

「ん……はぁ……ぁっ」

この行為がなぜなのはに快楽をもたらすのかはわからない。
それははたして精神的なものなのか、相手がフェイトだからなのか。
わかっているのは、この行為がフェイトが生きるためには必要だということだけ。

なのはの魔力がフェイトに流れ込んでいく。
フェイトの身体中が、心が、なのはで満たされる。
切なそうに眉を寄せ、蒼を隠した瞼の先で薄茶の睫毛が小刻みに震える。
熱く痺れるような感覚に膝が崩れそうになるなのはの腰をフェイトの腕が支える。

「あ、ぁ……もぅ……っ……」
「だめだよ……」

突然胸元から手を離してフェイトが低い声で言った。

「なん、で?」

悦楽の泉に浸りきる直前に引きずり出されたなのはは、うつろな瞳でフェイトを見つめる。

「そんなに気持ちいいんだ……?」
「そんな、こと……」

あるでしょ、そう呟いてフェイトは腕の中のなのはをベッドに押し倒した。
なのはを射抜くその瞳は強い光を放ち口の端を上げて不敵に微笑む。
でもその腕は……柔らかいベッドからさえなのはを守るように、どこまでも優しかった。
見せかけだけの抵抗をするなのはの手首を強く握り、噛み付くように激しいキスをする。
唇を噛み、舌が歯列をなぞり、息をつこうとするとその息すらも吸い取る。
苦しくて角度を変えようとすることすら許さないくらいに。

唇を離すとお互いに浅く息をついていたが、苦しさからくるそれを興奮によるものにすり替えるように、フェイトはなのはの首筋に顔を埋めてキスをする。
なのはの耳元ではぁはぁと熱く漏れる吐息に、すでに火照りきった身体はさらに高揚していく。

「やらしいなのはは、直接触れてあげないと満足出来ないよね?」
「ん……はぁ、うん……そうだよ、直接触っ……て?」

苦しそうにフェイトを求めるセリフにフェイトもまた苦しそうな顔をするが、それは一瞬のこと。
すぐになのはの望みどおりに細い指先をパジャマの中に進入させていく。




フェイトは嘘をついた。
欲しているのはフェイトだった。

なのはは嘘をついた。
辛いのはなのはだった。



なのはの魔力を取り込まないと生きていけないフェイト。
魔力を吸われる快楽を求めてやまないなのは。

ただ互いに求め合い、与え合い、愛し合うときとは違う行為。

飢えを満たすために求めるフェイト。
情欲を抑えられずに求めるなのは。



2人は嘘をついた。
飢えが満たされる以上になのはに満たされるフェイト。
抑えられない情欲以上にフェイトに生きて欲しいなのは。



2人は嘘をつく。
"快楽に溺れたいから私に光をあげたいんだよね?"
"情欲を解き放ちたいから貴女に光をあげたいんだよ"



「ぅあっ……ああぁ、フェ、トちゃん、気持ちい、いよぉ……」
「ふっ、はぁ……最後は、いつものがいい?」
「うん……んぁっ、あげる、わたしの、全部あげる、から」

フェイトは自分の上に跨るなのはを優しく突き上げる。
熱く締め付ける中にある指とは逆の手を、なのはが腰を揺らす度に同じように揺れる膨らみに伸ばす。

金色と桜色の光に包まれて、なのはは果てる。






フェイトは、なのはを犠牲にして成り立つ自分の生を未だ認められずにいる。
魔力は一晩寝れば回復するとはいえ、なのははいつもこの行為の後は朝まで目が覚めない。

眠りにつくなのはにブランケットをかけ、頬に張り付いた髪を優しく後ろへ流す。


「君がいないと、私は生きていけないんだ……」


その綺麗な蒼は隠されていて、見られることは無いから。
頬をつたう雫を拭う必要も、今はない。

腕の中のなのはを強く抱き締め、フェイトは瞳を閉じる。
瞼に押し出された雫は、枕に吸い込まれて滲んでいった。




Fin







―*―*―*―*―*―*―*―*―*―
普通のえっちもしてますよ?
でもしばらく離れてたりするとこれしなきゃフェイトさん生きていられない、みたいな。
フェイトだけじゃなくてなのはもこれしなきゃ違う意味で生きていけない、みたいな。
何が言いたいかって、2人はお互いにお互いがいないと生きていけない、みたいな。
みたいなばっかり言ってみましたw
【web拍手】   

by sknow | 2009-04-23 23:56 | SS:短編もろもろ

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